米製薬会社のモデルナが、神奈川県藤沢市に位置する湘南アイパーク内に新たなワクチンの研究開発および生産拠点を開設することを発表しました。
この新しい施設は、モデルナにとって日本国内初の生産拠点となる予定で、2027年の稼働を目指しています。この取り組みは、日本市場におけるモデルナのさらなる展開を示唆しています。
モデルナが藤沢市に新しいワクチン拠点を開設
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- 場所: 湘南アイパーク(神奈川県藤沢市村岡東)
- 稼働予定: 2027年
- 目的: ワクチンの研究開発と生産
主な特徴
- 混合ワクチンの製造: この新しい施設では、新型コロナウイルスとインフルエンザウイルスに対応する混合ワクチンの製造が視野に入れられています。この技術は、将来のワクチン開発において非常に重要な役割を果たすことが期待されています。
- 国内ワクチン生産能力の強化: 新工場の開設により、日本国内でのワクチン生産能力が大幅に強化される見込みです。これにより、将来的なパンデミックへの備えがより一層進むと考えられています。
- 研究開発の促進: 湘南アイパークには、さまざまな分野のベンチャー企業や研究機関が集積しており、モデルナのバンセルCEOはこの地域の産学連携や異業種連携のシステムを高く評価しています。この環境は、イノベーションの促進に寄与することでしょう。
背景
モデルナは2021年に日本でmRNAを利用した新型コロナワクチンの承認を受けて以来、日本法人を設立し、国内市場への進出を進めてきました。
また、2023年にはバイオ企業のオリシロジェノミクスを買収し、日本国内でのmRNA医薬品の開発を強化しています。
今回の新工場の開設は、モデルナが日本市場に対して持つ長期的なコミットメントを示しており、ワクチン開発と生産の分野で日本の重要性を認識していることを強調しています。
主な海外製造拠点
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- スイス: Lonza社との提携により、ビスプに製造施設があります。
- スペイン: Rovi社との提携で、マドリードに製造施設があります。
- 米国: モデルナ自身が複数の製造施設を運営しています。
- カナダ: 2022年には、ケベック州モントリオールにmRNAワクチン製造施設の建設を発表しました。
- オーストラリア: メルボルンに新しいmRNAワクチン製造施設を建設中です。
- 英国: 2022年に、英国政府との合意に基づきmRNAワクチン製造施設を建設します。
日本の状況
これまで、日本で使用されるモデルナ製の新型コロナワクチンはすべて海外で製造されたものでした。今回の藤沢市における新工場開設は、モデルナにとって日本初の製造拠点となります。
この新拠点は、国内のワクチン生産能力を強化し、将来のパンデミックに備える役割を果たすことが期待されています。また、新型コロナとインフルエンザの混合ワクチンの製造も視野に入れ、日本の医療体制を強化する可能性があります。
- モデルナが神奈川県藤沢市に新しいワクチン拠点を開設。
- 2027年に稼働予定で、日本初の生産施設。
- 新型コロナとインフルエンザの混合ワクチン製造を計画。
- 国内ワクチン生産能力の強化が見込まれる。
- 湘南アイパーク内で研究開発と生産を行う。